野球肩
プロ野球選手でも引退を迫られる野球肩。
手遅れになる前に正しいフォームや筋トレ・ストレッチ・テーピングそして整体方法を紹介します。
当院で行っている肩甲骨はがしとインナーマッスルの筋トレを中心に野球肩の治療や原因も詳しく説明していきます。
解説を飛ばして治し方から読みたい人はこちらをクリック⇒野球肩の治し方
なぜ野球肩になるのか?
野球肩の原因を挙げると、
①フォームの崩れ
②筋肉のバランスが悪い
③関節の硬さ
④投球オーバー
⑤間違ったトレーニング
等があげられます。
①フォームの崩れ
投球方法はオーバースロー・スリークォーター・サイドスロー・アンダースローなど様々です。
通常一つのフォームで投げてコントロールをつけていきますね。
同じフォームで投げているつもりでも、
疲労がたまる・球種を変える・投げ続ける等の理由でフォームがブレて投げていることもしばしば。
ピッチングのみならず投げるという運動は全身運動なので肩や腕だけ安定させていても、
足腰がぐらついていては疲れやすく一定のフォームで投げることが出来ません。
全身運動には走り込みや全身の柔軟体操をしっかりしてバランスの良い体力作りが必要です。
②筋肉のバランスが悪い
体のバランスが悪いとはどういうことでしょうか?
その一つに筋肉のバランスがあります。
先ほど述べたように上半身ばかり使って投げていれば、
足腰が弱く軸足で立つ時などブレができてコントロールが定まりません。
野球という性質上利き腕をよく使いいますし、バットスイングなども同じ腰の回転で身体が捻じられやすいです。
酷い人は身体の歪みをかばった結果、利き腕の肘や手首が曲がってしまっている人もいます。
筋肉トレーニングは上半身と下半身のみならず、
右半身と左半身ともにバランスよく鍛えていくことが大事になります。
③関節の硬さ
男性は筋トレは好きな人が多いですが、身体の硬いのに柔軟体操が苦手な人が多いです。
投げる動作ではワインドアップからコッキングまで身体を反らす動きです。
その後リリースからフォロースルーで前屈になります。
反らしてから急激に前屈していくときに身体が硬い肩関節や肩甲骨に一気に負担が来ます。
(肩が柔らかくて肩の力が強い人は肘関節を痛めます)
身体柔らかさは、筋力以上に選手寿命を左右する大事な要素です。
柔軟性を高めて何歳なっても野球を楽しめるように体を作りましょう。
④投球オーバー
レギュラーを争う部活動だと、少々の痛みを我慢して投げ続けることも多いです。
高校や中学だと2年半くらいしかクラブ活動はありません。
肩が抜けるくらい痛さを我慢してレギュラーになっても本番で力を発揮できないです。
もし、3日以上肩の痛みが引かないようならまずは1週間は休養を取って走り込みなどの基礎体力を作る練習に変えましょう。
どんなに強肩でも使えば疲労します。
野球選手の肩は消耗品かもしれませんが、交感返品はできないのです。
⑤間違ったトレーニング
Youtubeを見ると色々な筋トレの情報が紹介されています。
自分に合ったトレーニングは個人個人で違います。
また痛めている肩も前側・奥の方・リリースの時だけ等様々です。
肩関節についている筋肉だけでも18種類もあります。
詳しくはこちら☞https://肩関節の筋肉
特にインナーマッスルと言う深層筋についてアプローチする場合は、
Youtubeやテレビで紹介されてるものだとどうしても自分に合わない所が出てきます。
投げ方も人それぞれですし、
日常生活の癖も影響するので本当に自分に合った鍛え方は専門家に一度見てもらう必要があるでしょう。
肩関節の構造
体の中で最も可動域が広い肩関節。
投球動作に耐えるだけの柔軟性がないとすぐに故障します。
動きが広い分だけ関節の構造は複雑で緻密です。
筋肉は18種類でしたが、肩関節も実は分かれていて
①肩甲上腕関節
②肩鎖関節
③肩甲胸郭関節
があります。
この3つの関節の動きが滑らかに機能しないと野球肩になります。
次は野球肩の主な症状についてお話します。
野球肩の症状
「肩インピンジメント症候群」
「棘上筋腱炎」
「上腕二頭筋腱炎」
「リトルリーガーズショルダー」
「ベネット病変」
「SLAP損傷」
一概に野球肩と言っても病名も色々です。
どの症状も我慢するほど治りにくくなります。
「肩関節のインピンジメント症候群」
野球肩で一番多い症状がインピンジメントです。
インピンジメントとは「衝突」で「骨と骨がぶつかり合う」という意味です。
複雑な関節の動きを可能にしている肩関節は、筋肉の精巧な動きで関節の遊び(ジョイントプレイ)を保っています。
同じ動作で一部分だけ強く負担がかかってしまうと関節が詰まり遊びがなくなります。
すると硬い骨同士がぶつかり炎症が起きて関節が腫れ、痛みが続きインピンジメント症候群となります。
「棘上筋腱炎」
肩甲骨の筋肉で最も傷めやすい筋肉が棘上筋です。
棘上筋は回旋筋腱板と言うわれる筋肉の一つで、
この筋肉は細い骨の間を通る筋肉なので腕を上げる時に挟まりやすく、投球動作で酷使しやすいのです。
腕を上げていくコッキングからのタメが強いと良く痛めます。
「上腕二頭筋腱炎」
上腕二頭筋はいわゆる力こぶの筋肉で、肘を曲げる時に良く使われます。
投球動作の時でも肩関節を安定させるために作用します。
肩関節と肘関節と両方に関わる筋肉なので硬くなると微調整ができないでどちらかあるいは両方の関節を痛めます。
筋トレで鍛えるばかりでなくしっかり伸び縮みさせるストレッチが必要です。
上腕二頭筋の腱は骨の細い溝を通るので摩擦に弱いです。
骨と腱が擦れ合って上腕二頭筋腱炎になると肩の前側が引っ張られるように痛みます。
腕の前側の筋膜を肩の方に寄せて上げると軽い症状なら痛みは引きます。
いずれにしろ一回肩の前側が痛み出すと、
治っても再発の可能性が高いので繰り返さないようにキッチリ治療することが必要です。
「リトルリーガーズショルダー」
リトルリーグ(少年野球)の子供たちに起こり易いリトルリーガーズshoulder。
体の柔らかい子供に肩の筋肉を酷使すると、筋肉ではなく骨につけが回ります。
リトルリーガーズショルダーは骨端線離開ともいい骨端線が離れていく症状です。
骨端線は骨の成長していく部分でレントゲンで見ると線状に映るのでそう呼ばれます。
診断にはレントゲン検査が必要なので、身長がのびている時期に子供が肩が痛いと訴えた時は整形外科をまず受診してください。
リトルリーガーズショルダーと診断されたら絶対に投げてはいけません。
長い選手生活を考えれば少年期の怪我の過ごし方で将来の成長が決まるので安静に過ごして下さい。
肩の場合はリトルリーガー肩と言ったりしますが、肘にも起こるのでリトルリーガーズニーや少年野球肘などの投球障害もあります。
肩と肘は密接な関係なのです。
「ベネット病変」
ベネット損傷とも言われ肩甲骨の変形です。
投げ終わり(フォロースルー時)に肩の後ろの方に痛みが出ます。
骨棘と言うとげが肩甲骨に形成されていて、これが激痛だと回復は厳しいです。
骨が変形しているのは外からもんだり触るだけでは戻せません。
初期なら腕の後ろの方の筋肉ー上腕三頭筋をストレッチして悪化を防ぎます。
元々は上腕三頭筋の硬さで肩甲骨の関節窩が引っ張られ続けたために起こる現象なので、
この筋肉を柔軟にしてあげると症状が軽減します。
「SLAP損傷」
投げた瞬間(リリース時)に抜けるような痛みがある場合はSLAP損傷かもしれません。
肩の関節には関節唇と言う軟骨が上腕骨を包み込んでいますが、投げ過ぎるとこの関節唇の上の方がボロボロなります。
特に軟式ボールから硬式ボールや逆に硬式ボールから軟式に変えて野球をし始めると、
肩でボールの微調整ができないのでボールが指から離れた瞬間に腕ごと千切れるくらいに痛みを感じる人もいます。
完全にはがれることはなくても関節唇は再生がしにくい軟骨なので、
インナーマッスル(回旋筋腱板)を強化して痛みを改善していく必要があります。
野球肩の治し方
野球肩の治し方は肩関節の安静が基本です。
投げることを休んでいる期間にインナーマッスルの強化とストレッチを集中して行います。
またシャドーピッチングの時でも痛みが出ないようにテーピングをしていると良いです。
インナーマッスルのストレッチ
インナーマッスルのアプローチは普通にストレッチしても効きにくいです。
腕を大きく動かすというよりも捻じるようにして奥側の筋肉を刺激します。
分かりやすく腕を横に広げて回旋させてみました。
体幹の動きもつけていますが、肩をグリグリと内旋・外旋と回しています。
コッキング期に外旋の動きになり、リリースからフォロースルーで内旋になります。
加速期に外旋から急速に内旋していくので肩内部の衝撃は相当なものです。
それを緩衝させるために肩甲骨そのものや回旋筋腱板などの可動性が重要になります。
痛めている側だけでなく両肩する方がパフォーマンスも上がり、ケガの予防になります。
肩甲骨のストレッチ
ご存知メジャリーガーの大谷翔平選手のビックリストレッチです。
(詳しくはこちら☞https://大谷翔平のストレッチ)
これは肩甲上腕関節を思いっきり内旋させているのですが、同時に肩甲骨も背骨から最大限外側へ広げています。
ワインドアップからフォロースルーまで一連の投球動作で肩甲骨が引っ掛かりなく滑らかに動くと故障にしくいです。
肩甲骨は上下左右回旋前後と最も自由度のある扁平骨です。
ついつい腕を動かそうとストレッチしてしまいますが、肩甲骨に意識をもって体操して下さい。
指を肩において肘で丸を描くようにするのも良い運動です。
先の画像のように小指を脇腹に添えて羽ばたくような動きも肩甲骨が良く動くのでストレッチしてみましょう。
但し無理は禁物です。
痛くない程度か痛気持ちいい位までの可動域で伸ばしてください。
(詳しくはこちら☞https://大谷翔平のストレッチ)
腕の筋膜リリース・マッサージ
肩回りの筋肉だけでなく、ベネット病変や上腕二頭筋腱炎など腕の筋肉が硬いと肩の付け根を違和します。
腕の筋肉は上腕二頭筋と上腕三頭筋の間の溝を押さえて肘を曲げ伸ばしすることからはじめましょう。
力こぶの出る上腕二頭筋を掴んで骨から引きはがすイメージでするのも良いです。
筋膜リリースというマッサージ方法が最近よく言われますが、難しく考えなくて良いです。
筋肉を摘まんで曲げ伸ばしすると筋肉の膜が伸ばされて滑りが良くなります。
肩が痛い人は上腕二頭筋もしくは三頭筋を押さえて肘を伸ばしていきます。
その時に肩の方へ筋肉を寄せるようにします。
逆に肘が痛い人は肘の方へ押し下げるようにします。
肩甲骨・肩関節の筋トレ
野球肩の代表的な筋トレに棘上筋のチューブトレーニングがあります。
地味に肘を曲げて外側へ手を広げていったり、
手の甲を正面にして横から上に引くリハビリですね。
このチューブトレーニングをするときは出来るだけ地味に弱く引いて下さい。
そしてできたら棘上筋に触れながら行いましょう。
鍛えている筋肉を意識しようとしても分かりにくいことが多いので、
実際に触れてみて硬くなっているのを認識することで筋トレ効果を上げることが出来ます。
棘上筋以外に鍛えてほしいのは、上腕三頭筋と前鋸筋という脇から肩甲骨の奥につく筋肉です。
どちらもリリースの時に伸ばされるので弱いと靭帯や軟骨に負担が来ます。
もちろん野球肩の筋トレは棘上筋だけではないです。
全てをお伝えできませんが、来院時には細かいポンイントまで指導させた頂いています。
野球肩のテーピング
野球肩のテーピングは三角筋を覆うようにして上腕二頭筋と上腕三頭筋を補助するように貼っていきます。
動画のテーピングは伸縮タイプのキネシオテープです。
肩の筋肉をたわめるように真中でちぎって両端を軽く伸ばして貼ります。
伸ばすテンションはMAXを100としたら20%か強くても50%位です。
20㎝の長さなら100%伸ばして30cm位になります。
なので長くても25cmより強くテンション掛ける事は無いです。
野球肩のテーピングについて詳しくはこちら☞https://野球肩のテーピング
野球肩の整体
野球肩の患者様を見ていくときに気をつけているのは、肩だけでなく背骨や骨盤、さらには足首や指の硬さまでチェックしていくことです。
投球の際最も肩関節に衝撃がかかりますが、肩以外が上手く使えこなせていないと球速も伸びないしどれだけ肩の筋トレや肩甲骨のストレッチをしても回復は遅いです。
もちろん肩甲骨を中心に可動域を広げていきますが、当院では全身のチェックを欠かしません。
肩甲骨はがし
はじめの方に野球肩の原因として筋肉バランスの悪さを上げましたが、
損傷している側の肩甲骨だけでなく、反対側の肩甲骨も全力ではがします。
肩甲骨はがしは普段ストレッチできない肩甲骨の裏側の前鋸筋と肩甲下筋というインナーマッスルにアプローチする整体です。
筋肉の場所を知っているとより効果が高いですが、チームメイト同士でも行うことが可能です。
肩甲骨の剥がし方に興味のある方はこちら☞https://家庭で出来る肩甲骨はがし講座
背骨矯正
体幹のしなりが無いとボールに勢いをつけれません。
それには背骨がしなやかに動く必要があります。
背骨を両膝で矯正していくこともしていますし、
やさしく骨一本づつ撫で伸ばしていくこともします。
人によってそれぞれに合うアプローチを行います。
大体の人は一通り受けることで背中が伸びて楽になることが多いです。
骨盤矯正
リリースからフォロースルーに移行するときに下半身の踏ん張りが大事になります。
体が沈み負けしてしまうと股関節や膝関節を痛めてしまいますし、
骨盤が硬いと体の捻じるパワーが半減します。
骨盤矯正でキレのある球を投げれるようにしましょう。
手首や指の調整
投手として手首のスナップや指で引っ掛けるなど指導を受けた人も多いと思います。
指先が硬かったり感覚が鈍いと変化球やコントロールも定まらないので、他のポジションよりも微調整が必要です。
指のストレッチについてはこちらで詳しく楽しく解説しています☞
指ストレッチ
ピッチャーしている人や肩を柔らくしたい人にもきっとお役に立つ内容です。
患者様の声
使い続けて投球障害を起こした患者様達から喜びの声をいただいています。
島根県出雲市の患者様
四條畷市の患者様(野球肩と腰痛)
寝屋川市のソフトボールで右腕が痛い患者様
東淀川区の患者様(投げると引っ掛かるインピンジメント肩)
門真市の患者様(左野球肩)
寝屋川市の患者様(投球動作で指のシビレ)
沖縄県那覇市の患者様
大東市の患者様ソフトボール部員
門真市の高校生(腰痛から野球肩も)
枚方市の患者様(女子野球の投手)
茨木市の患者様
島根県の患者様に肩甲骨はがし
一回でかなり軽減した人もいますが、使い痛みは定着するまで数か月から半年と日数は必要です。
こちらの患者様のように当院でもう一度強肩を取りもどしませんか?
※「免責事項」こちら掲載された事例や患者様の体験談は個人の感想や成果によるものなので、
全ての人への効果を保証するものではないので、施術による効果には個人差があります。
整形外科病院専門医の後は寝屋川市守口市大東市四條畷市大阪市内や東京都奈良神戸市から来院する当院に相談下さい。
ご予約の前によくある質問
肩以外に腰や膝も一緒に診てもらえますか?☞一緒に見ることは可能です。
料金や時間は?☞初回は1万円50分から60分です。2回目以降は30分5000円になります。
場所・駐車場について?☞京阪萱島駅から徒歩約10分。車ならファミリーマート門真宮前店が目印で🅿あります。
健康保険は使えますか?☞保険は取り扱っていません。
予約はこちら☞WEB予約
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道を知らない人は第二京阪で来るときに側道に入るのを通過してしまい遠回りする人もいますが、
ファミリーマート門真宮前町店とゆう動物病院が向かい合っているのが目印です。
そのすぐ近くにほっかほっか亭門真城垣店もあります。